AWS Sustainability Showcase でマルチモーダル生成 AI を使用して食品排出量を定量化するデモを体験してきました #AWSreInvent
こんにちは、製造ビジネステクノロジー部の若槻です。
re:Invent 2024 では今年も AWS Sustainability Showcase で持続可能性ソリューションに関するデモが多数展示されており、私も早速訪問してきました。
本記事では Quantifying Food Emissions Using Multimodal Generative AI(マルチモーダル生成 AI を使用した食品排出量の定量化)のデモを体験してきたのでレポートします。
レポート
デモの概要としては、手前にある食品の写真を撮影してシステムに読み込ませることにより、マルチモーダル AI が写真を処理して食品を特定し、食品の CO2 排出量を軽量するというものです。
下記はあらかじめブースに用意されていた卵のパックを撮影させた様子です。見えづらいですが画面下部に「卵のサプライチェーンの排出量」とある通り製品種類の認識と排出量計算がきちんと行われていますね。
こちらもまた分かりづらいですが、撮影した食品の動物の餌や土地利用などの要素ごとの CO2 排出量の割合についても提示されています。ここまで詳細なサプライチェーンまで分析できるのはすごいですね。
これを可能にしているのは、排出量計算のデータソースは下記のオープンソースの科学論文を使用しているからとのことです。
生成 AI モデルは Amazon Bedrock で Anthropic Claude 3.5 Sonnet モデルを呼び出して利用しています。
またプロンプト(撮影し損ねてしまいました...)は今回は食品向けのものとなっているが、本部分を差し替えることにより電子製品の構成要素など他のユースケースにも適用可能とのことでした。
システムアーキテクチャは Amazon CloudFront -> ALB -> ECS Amazon Bedrock という構成となっています。
最後に、私が日本から持ってきた明治のブラックチョコレートの箱でも試してもらいましたが、チョコレートであるときちんと認識してもらいました。
おわりに
re:Invent 2024 で AWS Sustainability Showcase でマルチモーダル生成 AI を使用して食品排出量を定量化するデモを体験してきたので、その内容をレポートしました。
アーキテクチャ自体は比較的シンプルではありましたが、注力すべきはやはり情報のソースの選定やプロンプトの作り方となるのだというのを改めて感じました。
AWS Sustainability Showcase は私が記憶する限り re:Invent で 3 年連続で Caesars Forum, Level 1 の同じ場所で展示が行われており、AWS による持続可能性への継続的な取り組みが見て取れます。re:Invent 2024 に参加されている方はぜひ足を運んでみてください。
以上